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【プロが教える】将来売れる「資産価値の高い不動産」の条件!初めてのマイホーム選び

執筆者:松村保誠(宅建士・1級FP技能士・マンション管理士)

2026年6月6日

資産価値の高い不動産を購入してハッピーになったご夫婦と資産価値の低い不動産を購入して不幸になったご夫婦

「せっかくマイホームを買うなら、将来値下がりしない家が欲しい」

「でも、初めての物件探しで、どんな基準で選べばいいかわからない……」

マイホーム購入を検討し始めたとき、多くの方がこのような悩みを抱えます。人生で最も大きな買い物だからこそ、絶対に失敗したくないですよね。

結論からお伝えすると、将来も高く売れる「資産価値の高い不動産」を見極める条件は、極めてシンプルに「立地」と「管理」の2つに集約されます。

ひと昔前までは「家は一生に一度の買い物」と言われていました。しかし現代は、転勤や転職、子どもの独立、老後のライフスタイルの変化などによって、住み替えをするのが当たり前の時代です。いざ「家を売る」「人に貸す」となった時に、買い手が見つからず売るに売れない「負動産」を抱えてしまうリスクは、何としても避けなければなりません。

この記事では、これから初めてマイホームを購入する方に向けて、将来も価値が落ちない家の条件と、失敗しない物件選びの具体的な基準をわかりやすく解説します。

最後までお読みいただければ、デザインや感情だけに流されない「客観的なマイホーム選びの軸」が手に入ります。ぜひ、将来の安心も手に入れる、理想の住まい探しの参考にしてください。

お得に物件を購入したいという気持ちの強い方にこそ是非とも読んで頂きたい記事はコチラ。
不動産に「掘り出し物」はある?探し続ける3つのリスクと本当に安く買える物件の条件

なぜ今、マイホーム選びで「資産価値」が最重要なのか?

不動産の資産価値ってなぜ重要なのと疑問に感じる購入希望のご夫婦

マイホームを探し始めると、つい「キッチンの広さ」や「内装のデザイン」といった日々の生活に直結する部分に惹かれがちです。もちろんそれらも暮らしを豊かにする大切な要素ですが、今の時代、それ以上に最優先すべきなのが「資産価値」という視点です。

なぜ今、これほどまでに不動産の資産価値が重要視されているのでしょうか?その背景には、大きく2つの理由があります。

ライフスタイルの変化に対応するため

働き方の変化や家族のあり方の多様化が進む現代において、私たちのライフスタイルはかつてないほど変化に富んでいます。

  • 急な転勤や転職による引っ越し
  • 結婚や出産による家族構成の変化
  • 子どもが独立した後のダウンサイジング(よりコンパクトな家への住み替え)

このように、数十年先まで「絶対に今の家に住み続ける」と断言できる人は少なくなっています。もし、ライフステージの変化に合わせて住み替えが必要になったとき、資産価値の高い(=高く売れる、あるいは好条件で貸せる)家を持っていれば、それを資金源にして次のステップへスムーズに進むことができます。

逆に、資産価値が購入時から極端に落ちてしまう家を選んでしまうと、「売却額よりも住宅ローンの残債が上回ってしまい、売るに売れない」という身動きの取れない状態(オーバーローン)に陥るリスクがあるのです。

人口減少社会における「負動産」リスクを回避するため

もう一つの大きな理由は、日本全体の「人口減少」と深刻化する「空き家問題」です。

今後、日本の人口が減っていく中で、家を買う人の数も当然減少していきます。これはつまり、不動産市場において「選ばれる家」と「見向きもされない家」の二極化が今まで以上に激しくなることを意味します。

需要が極端に少ないエリアの物件は、将来手放そうとしたときに買い手が全くつかず、誰も住んでいないのに固定資産税や維持管理費だけを延々と払い続ける「負動産(ふどうさん)」になってしまう恐れがあります。

「自分たちが一生住むつもりだから、将来の価格はどうでもいい」と考えるのは非常に危険です。将来のリスクを回避し、ご自身の経済的な自由を守るための防衛策として、「将来も誰かが住みたいと思う条件が揃っているか(=客観的な需要があるか)」を見極めることが不可欠になります。

【立地編】将来売れる!資産価値の高い不動産の条件

資産価値の高い不動産の条件を説明する30代の女性 FP

不動産業界には「不動産の価値は立地で決まる」という格言があるほど、資産価値において立地は圧倒的なウエイトを占めます。建物はリフォームで新しくできても、立地だけは購入後に変えることができないからです。

ここでは、将来も高く評価される「資産価値が落ちない立地」の4つの条件を解説します。

1. 最寄り駅から「徒歩15分以内」(理想は10分以内)

資産価値を維持する上で、最もわかりやすく、かつ強力な条件が「駅からの近さ」です。

共働き世帯が主流となった現代では、通勤や生活の利便性を重視する「タイムパフォーマス(タイパ)」の意識が高まっており、駅近物件の需要は年々上昇しています。

物件探しのポータルサイトでも、「駅から徒歩15分以内」や「徒歩10分以内」で検索条件を絞り込む人が非常に多いため、徒歩15分を超えた途端に検索画面に表示されにくくなり、将来の買い手候補がガクッと減ってしまいます。将来の売りやすさ(流動性)を考えるなら、「駅徒歩15分以内」は絶対に外せない条件と考えましょう。

2. 主要ターミナル駅へのアクセスが良い

単に駅に近いだけでなく、「どの駅に近いか」も重要です。最寄り駅から、通勤や買い物に便利な「主要ターミナル駅(都心部)」へいかに出やすいかが、資産価値に直結します。

  • 乗り換えなし(直通)で都心部に出られるか
  • 急行や快速の停車駅か
  • 複数路線が利用できる駅か

たとえ駅から徒歩5分でも、都心に出るのに何度も乗り換えが必要なローカル線の駅より、徒歩10分でも主要ターミナル駅へ1本でアクセスできる急行停車駅の方が、将来的な需要は高く維持されます。

3. 今後「再開発」の予定があるエリア

これから街が発展していく「再開発エリア」の物件は、購入後に資産価値が上がる(値上がりする)可能性を秘めています。

  • 新駅の開業や、既存駅のロータリー整備
  • 大型商業施設や総合病院の誘致
  • 大規模な区画整理

こうした再開発が行われると、街の利便性が飛躍的に向上し、人が集まるようになります。結果として周辺の不動産需要が高まり、地価が上昇しやすいのです。気になるエリアがあれば、各自治体のホームページなどで「都市計画」や「再開発情報」を事前にチェックしておくことをおすすめします。

4. 災害リスクが低い(ハザードマップの確認必須)

近年、大規模な自然災害が頻発していることから、不動産選びにおいて「安全性」は立派な資産価値の一部となっています。どんなに駅に近くて便利な場所でも、水害や土砂崩れのリスクが高いエリアは、買い手から敬遠されやすくなります。

物件を検討する際は、自治体が発行している「ハザードマップ(災害予測地図)」の確認が必須です。

  • 洪水や内水氾濫による浸水想定区域に入っていないか
  • 土砂災害警戒区域ではないか
  • 液状化のリスクは低いか

これらのリスクが低い「安全な高台」や「地盤の固いエリア」は、将来にわたって安心して住めるため、需要が落ちにくく資産価値が保たれやすいという特徴があります。

【物件・建物編】資産価値を維持しやすい不動産の条件

管理状態の良いマンション。清掃が行き届いており、自転車も整然と並んでいる

立地が完璧でも、建物自体の魅力が乏しければ資産価値は維持できません。ここでは、購入後に自分個人の力では変えることが難しい「物件そのものの価値」を見極めるための3つの条件を解説します。

1. マンションは「管理」を買え!

中古マンション市場において、資産価値を左右する最大の要因が「建物の管理状態」です。どんなに立派なマンションでも、管理が行き届いていなければ数十年後にはスラム化し、買い手がつかなくなってしまいます。

見学時の清掃状況(エントランスやゴミステーションの綺麗さ)のチェックはもちろんですが、資産価値を見極める上で必ず確認すべきなのが「お金」と「計画」です。

  • 長期修繕計画が正しく運用されているか
  • 修繕積立金が適正な金額か(安すぎないか)、滞納額が膨らんでいないか
  • 管理組合がしっかり機能しているか

特に、新築時の修繕積立金が「売りやすくするために、わざと安く設定されている」ケースは要注意です。将来、大規模修繕の際に資金が足りず、一時金として数十万円〜数百万円の支払いを求められたり、必要な修繕ができずに建物が傷んだりするリスクがあります。適正な管理がされているマンションは、古くなっても「ヴィンテージマンション」として価値を保ち続けます。

2. 汎用性の高い「王道の間取り」

将来売ることを考えるなら、個性的で特殊な間取りよりも、多くの人に受け入れられやすい「王道の間取り」を選ぶのが鉄則です。

ターゲット層が最も広いのは、ファミリー層からDINKS(共働きで子どものいない夫婦)まで幅広く需要がある「3LDK」や「2LDK(+S)」、広さでいうと60〜70平方メートル台の物件です。

また、同じ広さでも「柱の出っ張りがなく、家具が配置しやすい(アウトフレーム工法など)」「無駄な廊下面積が少ない」といった、実際の有効面積が広い間取りは、見学時の印象も良く、将来的に高く売れやすい傾向にあります。

3. 日当たり・眺望・周辺環境の良さ

「日当たりの良さ(南向き・東向きなど)」や「開放感のある眺望」は、後からお金を払っても手に入らないため、常に底堅い人気があり資産価値に直結します。

ここでぜひチェックしていただきたいのが、「将来にわたってその日当たりや眺望が保証されているか」という点です。

今は目の前が駐車場や背の低い戸建てであっても、数年後に高いビルやマンションが建って日陰になってしまうかもしれません。これを防ぐためには、その土地にどんな建物を建てて良いかというルール(用途地域)を確認する必要があります。「商業地域」など、高い建物が建てられるエリアの物件を検討する際は、隣接地の将来の建築リスクを想定しておくことが、資産価値を考える上で重要となります。

戸建てとマンション、資産価値の観点ではどちらが有利?

戸建てとマンション、資産価値の点ではどちらが有利になるのかを天秤にかけて調べるマイホーム購入希望者のご夫婦

マイホームを検討する際、「マンションと一戸建て、結局どちらが資産価値が高いの?」という疑問を持つ方は非常に多いです。

結論から言うと、どちらが有利かは「いつ手放すか(売却時期)」と「重視するポイント」によって異なります。それぞれの資産価値が年月とともにどう推移していくのか、その仕組みの違いを理解しておきましょう。

マンションの資産価値の推移:流動性の高さが強み

マンションの最大のメリットは、「売りやすさ(=流動性の高さ)」と「価値の目減りが比較的緩やかであること」です。

鉄筋コンクリート造(RC造)で作られるマンションは、木造の戸建てに比べて物理的な寿命が長く、法定耐用年数も47年と長く設定されています。そのため、築年数が経過しても建物としての価値が急激に低下することはありません。

また、マンションは駅近などの好立地に建てられることが多いため、常に一定の購入需要があります。いざという時に「すぐに買い手が見つかりやすい」「賃貸に出しても借り手がつきやすい」という点は、資産としての大きな強みと言えます。短期間(10年〜15年程度)での住み替えを視野に入れている場合は、マンションの方が資金計画を立てやすい傾向にあります。

戸建ての資産価値の推移:最後に「土地」が残るのが強み

一方、一戸建ての資産価値は「土地の価値」と「建物の価値」に分けて考える必要があります。

日本の不動産市場では、木造一戸建ての「建物の価値」は築年数とともに急激に下落し、築20年〜25年程度でほぼゼロ(無価値)になるとみなされるのが一般的です。つまり、築20年を超えて戸建てを売却する場合、建物の値段はつかず「土地代のみ」での売買になるケースが多くなります。

しかし、これは裏を返せば「建物の価値がゼロになっても、土地の価値は残る」ということです。マンションと違い、自分だけの土地を所有しているため、将来建物を壊して更地として売ることも、建て替えて住み続けることも自由に選択できます。30年、40年という長期的な目線で「子どもに資産(土地)を残したい」と考えるのであれば、戸建ての方が有利になるケースも多いのです。

【まとめ】

  • ライフスタイルの変化に合わせて「売りやすさ・貸しやすさ」を重視するならマンション
  • 長期的な目線で「最終的に土地という現物資産を残したい」なら一戸建て

このように、ご自身の将来設計に合わせて選ぶことが大切です。

注意!買ってはいけない「資産価値が下がる」物件の特徴

資産価値のことを考えずに家を買ったがために、売る時にものすごく後悔しているご夫婦

資産価値の高い物件を選ぶのと同じくらい重要なのが、「将来価値がガクッと下がる物件を避ける」ことです。一見魅力的に見えても、将来の売却時に苦労する可能性が高い「買ってはいけない物件」の3つの特徴をご紹介します。

1. 管理費・修繕積立金が「安すぎる」マンション

毎月の支払いが抑えられるため、一般の方は管理費や修繕積立金が安いマンションを「お買い得」と感じてしまいがちです。しかし、実はこれは非常に危険な考え方です。

マンションの維持には、エレベーターの保守、外壁の塗装、給排水管の交換など、莫大な費用がかかります。積立金が安すぎるということは、将来の「大規模修繕」を行うための資金が圧倒的に不足しているサインです。

いざ修繕が必要になったタイミングで、各住戸に数百万円の一時金が請求されたり、最悪の場合は資金不足で工事ができず、マンションがボロボロになってスラム化したりする恐れがあります。適正な値上げが行われておらず、安すぎる積立金のまま放置されているマンションは、資産価値が暴落するリスクが極めて高いと言えます。

2. 供給過多で差別化できないエリアの物件

大規模なニュータウンや、似たようなファミリー向けマンションが乱立しているエリアも注意が必要です。

こうしたエリアは、入居する世代が偏る傾向があります。数十年後、子どもたちが独立し、親世代が高齢化して「家を手放したい」と考えるタイミングが一斉に重なります。すると、同じエリア内で似たような条件の物件が大量に売り出される「供給過多」の状態に陥ります。

ライバル物件が多すぎると、最終的には「価格をどこまで下げられるか」という値下げ競争に巻き込まれてしまい、希望する価格で売ることが非常に困難になります。「その物件ならではの強み(駅からの近さや特別な眺望など)」がない限り、大量供給エリアでの購入は慎重になるべきです。

3. 個性が強すぎる注文住宅

一戸建て(特に注文住宅)を建てる際、「せっかくだから自分たちの理想を全て詰め込みたい!」と気合を入れる方は多いでしょう。しかし、将来売却する可能性があるなら「個性の強すぎる家」は避けるのが無難です。

  • 趣味に特化しすぎた間取り(巨大な土間、本格的な防音室など)
  • 奇抜な外観や、クセの強い壁紙
  • 部屋数を極端に減らした大空間のリビング

あなたにとって「100点満点の理想の家」であっても、他の誰かにとっては「使いづらい家」になってしまう可能性が高いのです。中古物件を買う人は、自分のライフスタイルに合うかを基準に選びます。個性が強すぎる家は、ターゲットとなる買い手の層を極端に狭めてしまい、結果的に「安くしないと売れない」という事態を招きます。

まとめ:資産価値の高い家選びは「客観的な視点」が鍵

資産価値の高い不動産を購入していたおかげで、売却がうまくいき、資金的に余裕を持って住み替えができたため、老後も悠々自適に暮らすご夫婦

初めてのマイホーム探しでは、最新の設備やおしゃれな内装など、目に見えるわかりやすい魅力に心を奪われがちです。「自分たちが住みたいか」という感情は当然大切ですが、将来の資産価値を守るためには、そこに「他人が買いたい(借りたい)と思うか」という客観的な視点をプラスすることが不可欠です。

最後にもう一度、資産価値の高い不動産を選ぶための最重要ポイントを振り返りましょう。

  • 立地を妥協しない: 駅近(徒歩15分以内)、主要駅へのアクセスの良さ、災害リスクの低さを最優先する
  • マンションは「管理」を見極める: 適正な修繕積立金と長期修繕計画が機能しているかを必ず確認する
  • 万人受けする物件を選ぶ: 個性が強すぎる物件や、将来ライバル(売り出し物件)が多くなるエリアは避ける

この3つの軸をブレずに持ち続けることで、10年後、20年後に「あの時、この家を選んでおいて本当に良かった」と心から思える、失敗しないマイホーム選びができるはずです。

戸建とマンション、どちらの方が資産価値が高いのか気になる方はコチラ。
戸建 vs マンション:「自由度の高さ」と「価格の落ちにくさ」を徹底比較

執筆者:松村保誠
宅建士・1級FP技能士・マンション管理士
宅建士3200名超を指導、不動産関連著書9冊